金曜夜の素敵な冒険
花の金曜日♪
金曜日は、いつもより1時間早く仕事を終わらせて、家に帰ってのんびりしよう。
幸い、バスも電車も遅れずに来た。
パリ市内に入り、突然、地下トンネルの中、駅と駅の間で電車が止まる。
すぐに復旧するかと待っていてもアナウンスもなく、何が何だかよく分からない。
そのうち、車掌が車両に来て説明するところによれば、
- 送電系に大きな故障があり、完全に電源がカットし、復旧の見込みなし
- 駅と駅の間に電車が4台ほど立ち往生している
- 安全確保のため、指示があるまで、辛抱強く待つように
とのことである。
待ちに待った花の金曜日の夜なのに・・・何てことだ。
悲しさで胸が一杯になる。
YouTubeで「すべてうまくいく」を聴きながら、何とか心を平静に保つ。
そうこうしているうちに、1時間経ち、2時間経ち、3時間経った。
地下トンネルの電車の中に閉じ込められたままだ。
車内は寒いし、お腹もすくし、トイレもあと数時間我慢できるかどうか・・・
さすがに乗客も忍耐に限界が来て、車掌に外に出してくれと詰め寄っているが、車掌にしても、上からの指示待ちの状態。
地上にさえ出られれば、そこはパリなのに。
地下トンネルを歩く
待ちに待った救いの手がやってきた。
誘導に従って電車の外に出て、最寄りの駅まで歩くようにとのことだ。
電車からトンネル内の線路に降りる。
気が付くと、周りの人が記念撮影をしているので、私も写真を撮ってみた。
幸い照明はあるが、足元は線路なので平坦ではなく、注意が必要。
10分ほど歩いたところで、駅の前に止まっている別の電車によじ登り、車内を歩いて駅のホームに降りて、ようやく自由の身になった。
地上に出れば、そこは通常のパリの風景。
いつもなら2時間で帰宅できるところ、6時間かかってようやく家にたどり着いた。
この幸せを何と言おうか~
今日の学習ポイント
- 外を自由に歩け、無事に帰宅できる小さな幸せ・・普通の生活ができることに感謝しよう
- 通勤は、歩きやすい靴と暖かく動きやすい服装で
- 日頃の体力作りで、電車の線路への乗り降りに備えよう