パリ・プラージュ 2022
パリの住民の多くは、夏のバカンスになると、パリを離れる。
リゾートや別荘に行くか、または、家族や親戚に会いに旅行するらしい。
残っているのは、お金のない人や、家族や親戚のいない人たち。
そして、人が休んでいるときにも働いている人たちだ。
何となく、取り残された感じがする8月のパリ。
私は、そんな8月のパリが好きだ。
8月のパリは、お盆やお正月の東京を思わせる。
急に町全体が静かになり、空気がきれいになり、青空が澄み渡る。
街がようやく自分のものになったような気がする。
立秋を過ぎ、そろそろ黄葉も始まり秋の気配もするこの頃、
毎年恒例のパリ・プラージュに行ってみた。
あまり天気が良くないせいか、人通りも少ない。
静かにのんびりと散策するのに丁度良い。
観覧船が時々通り、観光客は結構いるようだ。
8月15日を過ぎると、そろそろパリにも人が戻ってくる。
「夏休みにどこへ行った?」という会話が一番面倒くさい。
「パリにいた」というと、毎度のことながら変人扱いだ。
自分のことは言わずに、相手の話を聞くようにしよう。