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マクロン大統領、3度目の演説

今晩8時から、マクロン大統領の演説があるというので、ネットで見た。
これは、最初の外出禁止宣言をした3月17日、それを2週間延長した24日に続く、3度目の演説である。

youtu.be

大体の要約
まず最初に、医療関係者、インフラを支える働く人々、そして、規則を守り協力している一般の国民に対して感謝の意を表する。

種々の産業の協力により、マスク・手袋・消毒液・人工呼吸器などの生産を増強し、病院のICUの数を倍増することができた。
周囲の国とも協力し、必要な医療を提供してきた。
しかし、地域によっては、病院はすでに満員の状況である。

ウィルスの拡散を抑えるために、さらに今から4週間、5月11日まで外出禁止を延長することなった。
この規則は、今までと全く同じである。

今から5月11日までの間に、通常に戻るための具体的な準備をしていく。
緊急の問題として、経済的保障。 
被雇用者、自由業、農業労働者、学生、それぞれに必要なサポートを提供する。

5月11日からは、状況を鑑みて、まず子供たちが学校に戻れるように学校を再開する。
これは、家にこもっている状態では、恵まれた子供たちと、そうでない子供たちに、さらなる教育格差が生まれるからである。
大学は、夏までは教室での授業には戻らない。 試験については、別途調整する。

また、5月11日からは、仕事にも戻れるようにする。
症状のある人はすべて検査を受けられるように、一般の人々全員にマスクが手に入るような体制を整える。 公共の場所ではマスク着用になる。

レストラン・劇場・映画館などは、まだ閉鎖が続く。
大きな集会やイベントなどは、7月半ばまでは禁止の状態が続く。

いつ通常に戻れるのかという質問には、誰も答えらえれない。
集団免疫というのは、現在の感染者数から見て現実的ではない。
現在、ワクチンと治療法の研究・開発に全力を注いでいる。

一致団結して、この危機を乗り越えよう。


感想
さすが、マクロンさんは演説がうまい! 
困難の中で、国民に前向きなメッセージを送ろうと意図しているのがよくわかる。
いつもネガティブな傾向があるフランス人は、これをどう受け止めるだろうか?

教育格差については、なるほどと思った。 
一方では、ネットが使えて、在宅の親にも勉強を見てもらえる恵まれた子供たちもいれば、家にはネット環境がなく、親は働きに出ていて全く勉強にアクセスできない子供たちもいる。 教育の機会を均等に与えるために、早く学校を開校する意味がよく分かった。

マスクは一人一枚のようだ。 夜洗って干しておくのだろうか?
一方、あべのマスクは、一人2枚!  日本は恵まれているのかも・・

「集団免疫」という不確かな希望に頼らず、ワクチンと治療法の研究開発という正統な方針を貫いているところは、信頼できる。

さて、5月11日までに、感染者数が目に見えるほど減少してくれれば良いが・・


追加編集
次の記事のために youtubeを見てきたら、案の定、マクロン大統領の演説への批判のコメントが多く出ていた。
外出禁止の割には、自分は良く日焼けしていると(笑)

5月11日という日程にも懐疑的だ。
学校再開でまた子供を媒介として感染が爆発するのではないかと心配している。
5月11日になったら、再延期ではないかという声もある。