冬休み
12月5日に始まった、年金改革反対ストライキは依然として続いている。
人口の高齢化とともに、年金制度は世界各国で見直されており、フランスも例外ではない。
現在のフランスの年金制度はとても複雑で、職種によって42種類もの制度があり、とくに国鉄職員や公務員が優遇されているらしい。 それらを分かりやすく一本化しようというのがマクロン政権の公約である。 一方、長く続いた既得権(早期に退職し、年金を満額で受け取る)を手放そうとしない組合が実力行使に出ているようである。
実は今から24年前の1995年12月にも、年金改革に反対する大型ストライキがあり、時のシラク政権が諦めてしまったという歴史がある。
以後誰もあえて手をつけなかった年金改革についに着手したマクロン大統領は、政治生命をかけているといっても過言ではないが、やはり既得権の壁は厚い。
これからの組合との交渉で、フィリップ首相がどこまで譲歩するのかが注目される。
というわけで、交通機関は依然として非常に混乱している。
地下鉄はほとんど不通になり、通常運転は14路線中、2路線のみ。少しだけ運行しているバスは超満員。乗客も殺気立ってきている。
しかも、道路自体が渋滞で、バスも車もなかなか進まない。
24年前と違うのは、買い物や仕事もネットで出来るようになったことで、それでも、クリスマス前の買い物などの経済的な打撃は計り知れない。 商店街など、ストライキの影響で早く閉めているところもある
ともあれ、昨日から冬休みになり、ひとまずのんびりできる。
新年は、どうなることやら・・・